• DNA SYNTHESIS

人工遺伝子合成サービス

当社のDNA合成法「OGAB®」は、枯草菌を利用して合成を行う世界唯一の技術です。
OGAB®法を利用することで、数kb~135kb超の配列や、極端にGCやAT含量の高い配列、リピート配列を含むなどの特徴を持つ難度の高い配列の人工遺伝子合成にも対応可能です。大腸菌でクローニングできない配列にも対応いたします。合成作業は全て神戸ポートアイランド地区の当社R&Dセンター施設内で行うことで、情報管理を徹底しております。

当社では、以下の3つの製造プロセスを確立し、世界で初めてOGAB®法による人工遺伝子の商業生産に成功しました。

  1. ① 当社開発のソフトウェアによる最適なDNA断片(OGAB®ブロック)の設計
  2. ② 自動化装置によるOGAB®ブロックの合成と集積
  3. ③ 枯草菌の特徴を活かした細胞内での環状化(プラスミド作製)とクローニング

以上により、50個以上のOGAB®ブロックを集積し、100 kbを超えるような長鎖DNAや合成困難な配列(リピート配列、 GCリッチ、ATリッチなど)を、お客様のニーズに合わせて合成することができます。

当社独自のDNA合成法「OGAB®法」により、以下の様な配列の合成に対応いたします。

  • 0.1kb~150kbまでの配列(150kb以上の場合はご相談ください)
  • 繰り返し配列(リピート)を多数含む配列
  • タンデムリピート(トリプレットリピート等)を多数含む配列
  • 逆位反復配列(逆方向反復配列 、逆向き反復配列、Inverted repeat)を多数含む配列
  • 極端にGCリッチ、ATリッチな配列(局所、配列全体問わず)
  • プラスミド(発現ベクター等)の全合成
  • 大腸菌でクローニングできない配列(致死配列等)
  • その他、合成困難配列等

合成困難度の低い配列も対応いたします(合成技術詳細はこちら

プラスミド保証収量

1 μg以上(オプション・サービスで大量調製可能)

  • 配列や希望収量により生産宿主は枯草菌か大腸菌を選択(精製方法はいずれの場合も塩化セシウム‐エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法)
  • ご指定ベクターへの挿入も対応可能(枯草菌もしくは大腸菌で複製できるもの)

配列保証

  • NGSやサンガーシーケンシングで配列解析を行い、100%正確であることを確認
  • 制限酵素切断パターンの確認

オプション・サービス(追加料金)

  • プラスミド大量調製20mg程度まで自社対応
    (大腸菌に形質転換し、培養後塩化セシウム‐エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法で精製)
  • 20mg以上やGMP対応も日本国内の協力会社にて対応
    (精製はHPLC精製等にて行い、専任スタッフがサポート)
  • 指定ベクターへの挿入
    (ベクター部分を含めて全合成も可能)
  • 制限酵素で直鎖化して納品
  • in vitro転写(IVT)によりmRNA調製後の納品
    (キャッピングや修飾塩基も対応可能)

その他、精製方法や品質試験方法等について、ご要望に沿った形で対応できるよう、ご相談を承ります。

価格と納期

ご依頼配列により合成難度と作業内容が変わるため、都度見積もりとなります。見積もりをご希望の場合は見積もり依頼フォームを送付いたしますので、CONTACT よりお気軽にご連絡ください。

その他受託サービス

プラスミド調製サービス

お客様よりご提供頂いたプラスミドで大腸菌を形質転換し、培養、プラスミド抽出後、塩化セシウム-エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法にて精製したプラスミドを調製します。指定制限酵素での直鎖化や、直鎖化後にIVTをしたmRNA(キャッピング、修飾塩基使用なども対応可)での納品に加え、品質確認項目もご要望に応じて柔軟に対応いたします。

プラスミド調製サービス

塩化セシウム-エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法にて精製したプラスミドのメリット

納品する人工遺伝子は、塩化セシウム‐エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法によって精製しております。一般的なカラムキットでの精製に比べてccc状プラスミドの純度が高く、以下の用途に特にお薦めです。

お薦めの用途

  • mRNA IVT時の鋳型プラスミド
  • qPCR検査、診断キット等の原料プラスミド

等々

mRNA in vitro転写(IVT)用鋳型プラスミドにおける超遠心精製品の優位性

高純度に全長のmRNAをIVTするには、鋳型プラスミドのccc(スーパーコイル)純度が重要といわれています。一般的なカラムキットの精製に比べて、塩化セシウム‐エチジウムブロマイド密度勾配超遠心法は、形成される密度勾配によりゲノムなどの混入が少なく、ccc状プラスミドを高純度に調整できます。

mRNA in vitro転写(IVT)用鋳型プラスミドにおける超遠心製品の優位性

ccc純度が低下すると、mRNAのIVT収量が大幅に低下することが報告されています。

Piao, X. et al. "Supercoiled DNA percentage: A key in-process control of linear DNA template for mRNA drug substance manufacturing." Molecular Therapy-Nucleic Acids 35.2 (2024).

価格と納期

現在、betaテスト期間となっております。CONTACT よりご連絡ください。

クローニングサービス

一般的な遺伝子組み換え宿主である大腸菌ではクローニング困難な遺伝子(例: 膜タンパク質やヌクレアーゼ等)を、当社で培ってきたノウハウを活かして枯草菌によりクローニングします。お客様より対象遺伝子を含むテンプレートをご提供いただき、クローニングしたプラスミドを納品いたします。

価格と納期

現在、betaテスト期間となっております。CONTACT よりご連絡ください。

プラスミド改変サービス

各種プラスミド改変に対応可能です。

サービス例 ①:遺伝子クラスターの転写単位変換 (ポリシストロン配置 ⇔ モノシストロン配置)

ポリシストロニック転写されている遺伝子クラスターを、モノシストロニックな遺伝子クラスターに変換します。構築済み遺伝子クラスターをモノシストロニック化することによって各遺伝子の転写量を制御し、さらなる目的物質の収量増大を目指せます。Combi-OGAB ®法との組み合わせによりライブラリー化し、スクリーニングを行っていただくことも可能です。 お客様より対象遺伝子クラスターを含むプラスミドをご提供いただき、OGAB®法によってモノシストロニック化、ご指定のプロモーターを導入し、構築物を納品します。※ モノシストロン配置からポリシストロン配置への変換も可能です。

サービス例 ②:長鎖プラスミドへの複数箇所変異導入

長鎖プラスミドにPCR法で変異導入を行うとPCR自体が難しくなったり、確率的に意図しない変異が入ったクローンしか取得できず、作業に苦慮する場合があります。当社で培ってきたノウハウを活かし、枯草菌を利用した多彩な方法を駆使することで、ウイルスゲノムが挿入されたBACなどでも正確に複数箇所へご希望の変異を導入します。一般的に行われているBACリコンビニアリングに比べて配列の制約が少なく、より自由度の高い配列改変(置換、欠損、挿入いずれも)が可能です。

価格と納期

現在、betaテスト期間となっております。CONTACT よりご連絡ください。

その他プラスミド改変や他社では対応不可だった案件等、お悩みがございましたらお気軽にお問い合わせください。

コンビナトリアルDNAライブラリー構築サービス
Combi-OGAB®

コンビナトリアルDNAライブラリー構築技術「Combinatorial-OGAB™法」は、当社独自のDNA合成法であるOGAB®法に基づいた技術であり、長鎖・合成困難な配列であっても、ライブラリー構築ができます。独自の配列設計により2次以上のライブラリー構築が極めて簡便にできるため、多大な工数をかけて多数のスクリーニングを行うのではなく、少数の解析結果から優良なクローンを選び、再度ライブラリーを構築し、少数を調べるサイクル(Combi-OGAB®サイクル)を繰り返すことが可能です。効率的にスクリーニングを行うことで、短期間、低コストで優れたクローンの選択を行うことができます。

Combinatorial-OGAB™法の詳細はこちら

Combi-OGAB®サイクル
SynplogenのCombi-OGAB®ライブラリーと網羅的遺伝子合成、一般的なDNAライブラリーの比較表

ライブラリーサイズが大きくなると、個別の遺伝子合成ではライブラリー構築費が莫大になり (数億円規模)、一般的なDNAライブラリーから網羅的にスクリーニングするためには、非常に多くのクローンを解析する必要があります。Combi-OGAB®サイクルでは、お客様の限られたリソースの範囲内 (作業員、設備等)でスクリーニングに取り組むことができるため、ライブラリーサイズが大きい場合でも効率的にスクリーニングを進めることができます。

以下のようなご要望に対応可能です

  • 長鎖配列のコンビナトリアルDNAライブラリー化(~50 kb)
  • 多数のスロットに対応(実績12個、理論上はより多く対応可能)
  • 多数の構成要素に対応(実績10個、理論上はより多く対応可能)
  • プロモーター、RBS、UTR、遺伝子配列、ランダム変異等の組み合わせ検討
  • 遺伝子クラスターの転写単位を変更し転写強度の最適化
  • スクリーニングに必要な時間、作業工数が大きく、(HPLCやLC-MS等で)解析する数を抑えたい

サービスイメージ

サービスイメージ

Combi-OGAB®サービスの受託フロー

受託フロー

Disclaimers

注意事項

合成した人工遺伝子は、原則として研究開発目的でのみ使用可能です。

Flow

委託の流れ

画面下部のお問い合わせフォーム・リンクよりフォームへ進み、「DNA合成」または
「DNAライブラリー作製」を選択してご連絡ください。

お問い合わせフォームよりDNA合成/ライブラリー合成を選択しご依頼内容をご連絡ください。

当社へ配列をご送付いただく方法を、お問い合せフォームにご記入いただいた
アドレス宛に見積もり依頼用エクセルファイルと共にお送りします。
エクセルファイルは、お見積り依頼に必要となる事項や配列などをご記入いただいたうえで
当社宛にご送付いただきます。

配列の送付方法を、問い合わせフォームにご記入頂いたアドレス宛にお送りします。(守秘義務契約の締結も可能)

見積り依頼エクセルファイルを受領後、当社にて合成可否を検討します。

当社技術スタッフによる合成可否の判断、及び安全委員会にて取り扱いの可否を判断します。

ご依頼いただいた配列が合成可能と判断した場合、お見積書を送付します。
見積もり内容をご了承のうえご発注いただきましたら、受託合成を開始します。

取り扱い可能の場合、お見積書を送付します。ご発注後、受託合成を開始します。(業務基本契約の締結も可能)

CONTACT

当社の各種サービスおよび技術に関するご質問、
コラボレーションのご相談、
メディア取材等に関するお問い合わせは、
下記のフォームよりご連絡ください。